Wanderlst

スイッチの構造

最終更新日:2008.01.08

そもそもスイッチって?

さて、フレット。

はい?

そもそも、スイッチとは何だ?

え!?またそのパターンですか。

またとは何だ。

い、いえ、以前もそう振られた記憶が。

で?

え…。えっと…。電源を入れたり切ったりとか…。バイパス音に切り替えたり…とか?

まあ、実際に使う機能に例えると、そういう意味になるな。

ま、まあ、あってるって事ですかね?

要約して話すと、電気回路におけるスイッチの役割は、電流を流したり止めたり、流れる方向を切り替える部品のことだな。

あ、なるほど。

今回のようなA/Bボックスも、結局は音の信号をAかBに流す方向を切り替える装置なので、実はこのスイッチがA/Bボックスの要でもある。

スイッチの種類

さて、スイッチと言っても様々な形があって、今回使用するのは「押しボタン式 オルタネイト動作 3回路2接点(3極双投)機構 スイッチ」という。

はい?なんですか、そのよく分からない長い名前は。

命名方法は結構適当なんだがな(笑)

そんな適当なことを読者に伝えていいんですか…。

適当とはいっても、言いたいことは間違ってはいない(はず)。


まず、先に写真を見て欲しい。
このスイッチを切り替えるとき、どういう動作をしたらいいかね?

えーと。この場合は、押す(もしくは踏む)んですよね。スイッチのボタンを。

そう。なので、押しボタンスイッチ、もしくはプッシュスイッチと呼ばれている。

あ。なるほど。

分類分けするととにかく膨大になるのでやらないが、エフェクタで使うのはこのスイッチと、レバーの付いたトグル機構スイッチが多いかな。

分解

ふ〜ん。で、スイッチってどう解説するんですか?

まぁ、定番の事だな。

定番?

分解。

勿体ない。

これで、読者が、スイッチの構造が分かると思えば安いもんだろう。


まず、上蓋を取ったところ。

ふむふむ。バネみたいなのが入ってますね。


スイッチの頭には、ピンとバネが入っている。

ふむふむ。バネは分かりますけど、ピンは何だろう?

下の機構の写真のシーソーを切り替えるためのピンだな。

シーソーですか。


シーソーの動き

そう。実物で確認しよう。


まず、最初の状態は写真の通り、左に傾いているとする。

ふむふむ。


中心は傾斜になっていて、左右にくぼみがある。ピンをまっすぐ押すと、シーソーが傾いているせいで、この状態だとピンは必ず右側のくぼみにはまるようになっている。

なるほど。

この状態で、さらに力を入れて押していくと…。


このように、シーソーが傾く。

ははぁ。なるほど。


さらにピンを戻して…。


力を入れて押すと…。


元の状態に戻るというわけだな。

ははー。良くできてますね。
ちなみに、写真には猫の手じゃなくて、人間の手が見えるんですが…。

人間のアルバイトを雇ったからだ!

…。

白いシーソーの下には、こんな金属の板が入っている。


この金属板を本体に入れるとこんな感じ。


金属板の下には、後ろから見えるピンが出ているというわけだ。


と言うことは、シーソーの動きに併せて、下の金属板もシーソーのように動くという訳ですね?

そういうこと。
言い換えると、真ん中のピンを軸にして、左右のどちらかのピンと接触すると言うことだな。

ははーん。なるほどー。

今のをモデルにして解説すると、こんな感じ。


回路記号だと

さらに、回路記号で表すとこんなイメージ。


真ん中のピンが左側。左右のピンが右側で、上側に付いている棒が、スイッチを押すと下側のピンに切り替わるというイメージになっている。なので、回路記号でも動作イメージをそのまま絵にしたのが分かると思う。

そうですね。

このように、スイッチを押す度に接続するピンが切り替わるのをオルタネイト動作という。

他にもあるんですか?

他に、押しているときだけ接続するピンが切り替わるタイプもあって、それはモーメンタリ動作という。

ほうほう。押しているときだけ…。

まあ、エフェクタだと特殊な用途でもない限り使わないかな。

ふ〜ん。3回路2接点(3極双投)というのは?

まず、その前に、3PDTという用語をスイッチを買うときとかにみると思う。

あ。そうですね。意味が分からなくて困ってましたけど。

3PDTは、Three-Pole/Double-Throwの略なんだな。

3極双投って、そのまんま直訳ですね。

うむ。まず、2接点(双投)というのは、1つのピンに対して切り替えるピン(接点)が2つ有ると言うことだな。
さっきのスイッチの構造だと、真ん中のピンに対して、左右のピンのどちらかに接続する形だっただろう?

ああ。なるほど。それで2接点。

下の回路記号のように、ON/OFF切替の単純なスイッチなら、1接点と言うことになる。


ふむふむ。

で、3回路(3極)なんだけど、このフットスイッチの中には3つの金属板が入っているので、3つのピンが同時に切り替わると言うことになる。

ほうほう。

このように、1つの筐体の中に、独立した3つのスイッチが入っているので、3回路というわけだ。


ははーん。なるほどねー。ていうことは、2PDT(DPDT)とか、4PDTとかいうのは、単にスイッチの数が変わったと言うだけなんですね。

その通り。

なるほど。大体分かりました。

スイッチは単に信号の流れを変えるという役割だけなので、スイッチの構造を理解してしまえば、後はどう信号が流れるかを考えればいいだけというわけだな。

けど、それが一番難しそうですね。

それは次回、今回のA/Bボックスの配線図を元に信号の流れを解説しよう。

了解ッス!